子供をイジメの加害者にも被害者にもさせたくないと思う方は必見!
親なら誰しもが「我が子はいじめられたくない」そう思っているはず。
もし、子供が学校などから帰ってきて、
体に傷が出来ていようもんなら「誰かにイジメられたのかもしれない?」
とソワソワしてしまって、
つい子供を問いつめてしまったという経験、
皆さんもあるのではないでしょうか?
何事もなかったとしても、
やはり子供とずっと一緒にいれる訳ではないので、
友達とは上手に付き合えているのだろうか?
と、少し心配になってしまいますよね。
実は私の小学2年の長男が、
全然悪気は無かったそうなのですが、
イジメの加害者になっていた事がありました。
どんな状況だったのか説明しますと、
長男からも担任の先生からも、
学童保育の職員からも、
すごく仲が良いと聞かされていた友達がいました。
でも、ある日その友達のお母さんが学校に、
「うちの子が〇〇君に嫌な事をされて、ツラい思いをしている」と連絡をしてきたそうです。
私と妻は、その友達とはとても仲が良いと
聞いていたので「そんなはずはない」と
にわかには信じられない思いでした。
後日、担任の先生に詳しく話を聞くと、
その友達とは仲が良いだけにお互いイタズラしたり、
からかったりしていたそうなのですが、
その中で相手にとってはとても嫌な行為が
あったそうなんです。
その友達はそれが嫌でお母さんに
相談していたとのこと。
「それは友達同士ではよくある事なんじゃないの?」
というような、からかい合う中での行為だったので、
そこまで子供を叱る気にもなれず、
かと言って親としても、
それをほっとく訳にもいかず、
「相手が嫌がることはしない」ということを
どう子供に伝えようか悩んでいました。
そんな中、たまたま見ていた王様のブランチという番組で、
子供を守る言葉「同意って何?」という絵本が
紹介されていました。
作者の子供である女の子がある日、
学校から帰ってきたら、
「突然男の子にキスをされて、嫌だと言えなかった」
と話したそうで、
子供こそ相手の気持ちを確認する「同意」を
知るべきと、
著者は動画とこの本を書いたそうです。
まさに今、子供にそれを教えたかったんだと
ピンときて、早速読んでみることにしました。
自分と相手の「大丈夫」の境界線は違うからこそ同意を求めるべき。
さて、この絵本で書かれている同意とはどういう事なのでしょうか?
例えば、
「お互いの帽子を交換してみよう」という提案は
大丈夫かもしれません。
しかし、「下着を交換してみない?」という提案は
ちょっと受け入れ難いですよね?
でも、仮に自分はどちらも大丈夫だったとしても、
相手は帽子も下着も交換したくないかもしれないですよね?
それは相手に聞いてみないと分からない。
逆に、相手に当然のように下着を交換しようと
言われても自分は嫌だと言わなければ、
当然相手には伝わらず、
「ホントは嫌なんだけどなぁ」と思いながら、
下着を交換しなければならないかもしれません。
この自分と相手との大丈夫の境界線、
これは嫌という境界線は誰が決めるの?という問いに、
それは自分が決めていいんだよ。
というのが、この絵本には書かれています。
自分の境界線がわかれば、
相手にも自分はこうしたいんだけど大丈夫?
という同意を求める事ができるようになる。
その力を付けることが、イジメない、イジメられない、
しいてはイジメられている子の味方になれるかもしれない子に成長できる力が身に付く。
読んでみて、そう感じることができました。
この絵本には様々な同意すべき事柄について、
そして子供の身に起こるかもしれない事件を
未然に防ぐ方法など、
子供にも分かりやすいように、
いくつかの事例を通して教えてくれています。
この本から得られたもの
自分にとっての「嫌と大丈夫」を決めて
しっかり主張すること。
その言葉は自分を守る力になる。
自分の境界線がわかれば、
それはまた他人の境界線をも尊重できるという事。
そう、この本は伝えてくれています。
また、相手にとっての嫌と大丈夫も
確認(同意)することにより、
イジメなどの被害者にも加害者にもならないよう
未然に防ぐことができる。
その能力はこれから大人になるにつれて、
とても大事になってきますよね。
なので、親である私も読み進めるうちに、
人に対して良かれと思ってやっていることでも、
もしかしてありがた迷惑だったかも?
と我が身を振り返ることができ、
この絵本は、
大人こそ見て学ぶべき事が多いのではないのかと
実感しました。
親子で絵本を通し、会話しながら学べる良さ
子供にとっては絵本ということもあり読みやすく、
子供の身近に起きるであろう出来事を例え話にしているので、
「こんな事あった?」
「こんな時、どうしようか?」など、
書いてあるエピソードを通して、
子供と具体的に話をしながら一緒に読むことができましたよ。
この絵本を読んで気づいた事
そこまで教えてあげられていなかった。
子供にとってイヤな気持ちになったり
気分が悪くなるような出来事があったとしても、
まだまだ大人ほど経験も無いし、
それを回避するすべも無い。
しかも、それをやられたら
自分が傷つくかもしれないと予測することも難しい。
学校など自分の判断で行動しなければならない状況で、
私たちは一つ一つ子供に指示をする事は出来ません。
だからこそ、子供には自分を守る力を身につけて欲しい。
そう思ってはいるけれど、
私たちは実際のところ、
子供に自分を守るすべをあまり伝えられていないのが
現状だと思うんです。
それは親にとってとても歯痒いことですよね?
今後、伝えにくい事の一つでもある
性暴力についてもそうです。
こちらの意思に関係なく、
見られたり触られたり、または動画を取られたり。
様々な事例を絵と言葉で丁寧に説明してくれる
この絵本は、
私たち親子に自分を守ることの大切さ、
そして守る力を付ける手助けをしてくれる。
そう実感しています。
この絵本を読んで親子で出来ることは?
親子でも同意を求める練習をする
普段、子供と接する中でも同意を求める機会って
結構ありますよね?
もちろん、親として大人の判断を下さなければ
ならない状況はありますが、
子供の気持ちを尊重できることは同意を求め
人に伝えられる練習をさせる。
そして、親たちも自分の境界線をしっかり伝える。
これだけでだいぶ自分の気持ちを伝える練習と、
相手の気持ちを確認する練習になるはずです。
親の体験談を語る
何も相手に同意を求めなければならないのは
子供だけじゃないですよね?
大人は子供以上に幅広い人間関係があります。
仕事での付き合い、ママ友や近所付き合い。
気を使わないでいい人もいれば、
「この人は神経使うんだよなぁ」という人。
または時代遅れの年齢による上下関係にこだわって
力を押し付けてくる人など、
好き嫌いも含め関係性は様々。
なので、大人こそ日々たくさんの同意を求める
機会があるはず。
だからこそ、そんな親の経験も絵本を見ながら
話してあげることで、
子供にとってもこの本の内容をより身近に感じ、
理解しやすくなるのではないでしょうか。
まとめ
子供向けに書かれている絵本ではありますが、この「同意」について、
大人もしっかりと考えなければいけないし、
この絵本を通し子供には自分で自分を守る力を
付けてもらわなければいけません。
イジメについても、
イジメ
- イジメる側のイジメているという感覚が無いイジメの残酷さ
- イジメられる側は、大人になっても忘れることが出来ないくらい負う傷の深さ
人のことを尊重できないと後々、
苦労してしまいます。
自分と他人を守る、この同意を知っていれば
被害者にも加害者にもならずに済むし、
少なくとも自分の周りではイジメは
起きえないかもしれない。
そのくらい自分が嫌だなと感じたことを
はっきり伝えることって大事な事なんだと、
この絵本を読んで学ぶことが出来ました。
そして、親子で読んで話せる内容なので
おススメの読み方としては、
まず親が先に読んで気になる所、
子供と話したい箇所を決めて、
子供にどう話をしようかと考えておく。
それから子供と一緒に話しながら読むという流れが
ベストだと感じました。
余談ですが、自分の子供にこの絵本に
興味を持ってもらいたくて、
「学校で突然、男の子にキスをされて嫌だと言えなかった」
そんな時どうすればいいのか書いてある本だよ、
って話したら、身近に感じていることなのか
興味を持って自分から読もうとしてくれました。
実際、この絵本の著者の娘さんが体験したことで、
親目線でどう子供に自分を守る力を付けてもらえるかを、
考えて書かれている絵本なので、
まず読んで損はない一冊だと思います。
ぜひ手に取って親子で話し合ってみてください。
著者のプロフィール
ブライアン,レイチェル
参考
米国ブラウン大学で生物学を学び、アーティストとして活動するかたわら、生理学、生物学、数学を、高校や大学で教えていた。
その後ブルー・シート・スタジオを創立し、社長およびチーフアニメーターとして活躍している。「性的同意」についてわかりやすく説明する動画「ティー・コンセント(お茶と同意)」、を共同制作し、世界中から注目を集める。
その後、娘の体験をもとに子ども向けの動画「コンセント・フォア・キッズ」を公開し、現在、これら動画は25以上の言語に翻訳され、
世界で1億5000万人の人たちに閲覧されている。ロードアイランド州プロビデンスに、3人の子どもと暮らしている。
Amazonはこちらから⇩
子どもを守る言葉「同意」って何? YES、NOは自分が決める! 新品価格 |
楽天はこちらから⇩
子どもを守る言葉「同意」って何? YES、NOは自分が決める! [ レイチェル・ブライアン ] 価格:1,760円 |