雑記

40代で思い切って未経験業界に転職して苦労した事と良かった事。

私は先日、40才になってすぐに12年間勤めた会社を退職しました。

もともと辞めるつもりはなかったのですが、

業界自体の景気の悪さや取引先の強引な値引き交渉、運送費の高騰などが重なり会社の業績が悪化。

毎月20万円を切るような給料だったのですが

追い討ちをかけるように社長から全社員の給料を今後10%カットする宣言。

それに納得できず思い切って退職を決意しました。

勤めていた会社は靴業界で、主に大手量販店などに安いビジネスシューズを納品していました。

給料が何年勤めていても変わらないことや業界自体が衰退していることもあり、

ゆくゆくは転職しようかなと思っていた矢先の給料カット宣言でした。

確かにコロナの影響があったことは会社としても不運だったと思います。

大手取引先から、しばらく納品するなとの通達があったり、

そもそもが中国で製造している靴ばかりだったので納期通りに納品されなかったりもありました。

しかし、コロナが無かったとしても衰退していく会社と靴業界に働き続けるのはリスクがありました。

私自身、まだ小さい子供2人を抱えていましたが、

ただでさえ少ない給料をさらに下げられたら、とてもじゃないけどやっていけない。

思い切って退職を決意し、ある程度将来も安定している分野の会社に転職することに決めました。

ちなみに私が持っている資格は普通自動車運転免許だけでした。

面接時にアピールできる特別なスキルや、管理職にすぐ就けるような経験はありませんでした。

転職する会社に求めていた条件

私が仕事を変えるにあたり、とりあえず3つの条件を考えて選ぶことにしました。

  • 今と変わらない給料
  • ムダな残業がないこと
  • この先10年は安泰な会社

妻も看護師として働いているし、子供がまだ保育園などのお迎えが必要なこと、

休みの日など妻とのワークバランスを取れるようにしたいと思ったからです。

最低限、今と変わらない給料

元々が少ない給料だったのですが、これより下がるとフルタイムで働いているメリットがあまり感じられないなと思い、

とりあえず、最低でも現状維持の給料をもらえる職場をと考えました。

今の時代、給料優先で考えるとどうしても選択肢が狭まってしまうので、

決して高望みはしないように選ぼうと決めました。

それでも給料が20万を切るような会社などあまり無かったので、探すのには苦労しなかったですけども。

ついでに言うと、社長のワンマン経営で成り立っているような会社はもう絶対やめようと心に決めていました。

12年間、そういう会社で働いていましたが、

社長のさじ加減一つで白黒全てが決まってしまうような会社は、やはり不健全だし、

会社員として働くには理不尽すぎると感じていました。

そして社員が会社のためというより、社長の顔色を伺うのが仕事のようになっていくと働くのがバカらしくなってきます。

そんな毎日は働くのがツラいだけで精神衛生的にも良くない。

何年も働きながらそう思っていました。

ムダな残業が少ない

これも私の中で選ぶ基準として大きな理由となりました。

昨今は残業代を出さないように定時で帰らす職場が多いですが、無駄な残業が多いことも事実としてあると思っていました。

たとえば、上司が帰らないから帰れない。

効率的に仕事が出来ていないから遅くまでかかってしまう。

このような職場だと、

結果的に仕事を早く進めるという気持ちにならず、ダラダラと残業になってしまう。

そんな職場はなんとしても避けたかったんです。

仕事を早く終わらせれば定時に帰れる。

そして終わり次第、子供を保育園などに迎えに行ける。

そんな環境の職場が良かったので、条件に入れて探しました。

今まで働いていた会社はタイムカードがなく、いくら残業しても手当てなど付きませんでした。

そうなるとどうなるか。

社員は残業までして働きたくないという気持ちになり手を抜き始めるんです。

そして仕事効率が悪化し、会社の売り上げも低下するという悪循環に陥ってしまうのです。

なので、極力、自分の仕事が終われば帰れるような会社がいい。

転職先の条件として特に気にして選んでいました。

この先最低10年間は安泰の会社

私が勤めていた会社で卸している靴は主に中国で製造されていましたが、

中国本土の人件費の高騰や安く生産でき信頼できる工場が少ないことなどの影響で年々、会社の粗利が減っていきました。

しかし、特に打開策も考えることなく場当たり的な経費削減や無理な人件費の削減、論理的ではない営業ノルマの設定など、

どう考えても先が無い手しか打たない会社に不信感と不安感を抱いていました。

このまま仮に何年か先に会社が倒産したときに転職するようになったら、何歳になっているのか。

特別なスキルや経験などが無ければ選択肢も少ないし歳を取ればその分、転職には不利になる事は分かっていました。

なので、転職は早ければ早いほどいいと判断し、

業界自体が衰退しにくく、最低でも10年は勤められそうな会社を選びたいと強く思っていました。

新しい職場で働いてみてデメリット

年下の上司ばかりで相手に気を使わせてしまう

40代なんてちょうど働き盛りで、責任者になるような年齢なんですよね。

私が再就職した会社は40歳の新入社員の私よりも、10名ほどいる責任者のほとんどの方が年下の方でした。

ただ、正直もう40代になると歳なんて関係なくなってくるのも事実で、

どこに勤めていようが、取引先から顧客まで年下がいないことなんてありえませんし、

今の時代、年齢による厳しい上下関係なんて無くなりつつありますよね。

この先、もっと歳を重ねておじいちゃんおばあちゃんになっていったら、否が応でも若い人たちに

色々と教えてもらわなきゃいけないと考えると、今のうちに謙虚になって学ぶ姿勢を持っておくべきですよね。

仕事を覚えるのに苦労する

これはもう、しょうがないです。

新人研修の時、教わったことはすぐ忘れ、また覚えてもすぐ忘れという日々が続きました。

教える側もなかなか大変ですよね。

脳にすぐインプット出来るコツなんてあるのでしょうか?

個人的には、転職して1番苦労した点は人間関係や業務内容よりも、仕事を覚えるという作業にとても苦労しました。

でもある程度、時間をかけてしまえば若い子より経験がある分、応用が効くので仕事出来るようになるのは早かったと思いますが。

ゼロから人間関係を作らなければいけない

相手から見たら40才の新人って接しにくいですよね?

こいつはどんなヤツなんだ?

と興味を持つ人や、明らかに距離を取る人など様々ですが、こちらとしても家族がいるので仕事が終わった後に飲む、

という行為はなかなか出来なくて、少しずつ人間関係を構築していかなきゃいけないのかなと思っています。

それでも今までとは違う分野の人たちと接するのは刺激があって面白いですが。

新しい職場に飛び込んでのメリット

給料が増えた

もともとが少ない給料だったので増えて当たり前かもしれませんが、

手取りで月7万は増えました。

内訳としては、固定給がまず5万ほど以前の会社の時より増えたのですが、

他に色んな手当てがきっちり支払えてもらっている点でしょうか。

以前の会社は自転車通勤という事で交通費も出ませんでした。

会社は支払う義務が無いとしても、自転車通勤で片道30分かかっていたので、

正直あまりいい気はしてなかったんです。

そういう細かいようなことも、ちゃんとしてる会社っていいですよね。

ゼロサム業界のマインドから脱出

私も最近覚えた言葉なのですが、ゼロサム業界とは業界自体の売り上げが頭打ちで、

自分の会社が儲かれば、他社の利益が下がるような業界のことを言うそうです。

たとえば、ランドセルなんかは毎年決まった数の新一年生しか買いませんよね。

新一年生が二つもランドセルを買うことはないのですから、売れる絶対数は決まっています。

まさにゼロサム業界と言えますよね。

そんな業界にいるとどうなるか?

よそが頑張れば自分の所の利益が下がるわけですから、嫉妬心や人の失敗を喜ぶような心境になりやすい。

当然仕事のやり方も、よその粗探しが当たり前になるのでどうしても人間が卑屈になっていくように感じます。

もちろん、そんな中でも素晴らしい人間はいるのでしょうが、私が働いていた靴業界にはほとんどいなかったと思います。

私自身は強い人間ではなかったので当然、他人も自分も一緒に成長すればいいという気持ちにはなりませんでした。

なので、転職した今の職場は創設して50年でなおも拡大し続けているので、

職場の人たちの気持ちはとても落ち着いていて、人を思いやる気持ちがとても強いので、

こうも違うのか!」と入社当時は驚きました。

何事も謙虚になれるので人間関係は良好

やはり40代になって全く違うジャンルの仕事に就くわけですから、どんなに年下だろうが謙虚に学ばなければいけません。

さすがに20代と比べたら人生経験はこっちの方が豊富なのは当たり前ですが、

仕事の事に関しては先輩なので年は関係ありません。

こちらが謙虚に学ぶ姿勢でいれば若い人たちも教えやすいですし、話しやすいですよね?

私たちが70歳や80歳になって病気になった時、診察してくれるのは自分の孫くらいの若い医師かもしれません。

それだけじゃなく一歩外に出たら、どこにいっても若い人たちが中心で世の中は動いていますよね。

そうであるならば、今のうちに謙虚になってた方がお得だと思うんです。

聞いた話によると、スキューバダイビングのスクールでいつまでも潜れないのは「おじさん」だそうです。

理由は頑固で人のアドバイスを聞かないから、いつまでたっても上達しないそう。

なんかわかる気がしますよね。

そうならないために、「自分意外、我が師匠」の気持ちで生きていきたいと思っています。

すべての行動が積極的になれる

頑固は良くないと書きましたが、40才過ぎて何をするにしても受け身の姿勢では何の進歩もありません。

思い切って新しい世界に飛び込むと、積極的に行動しないと道が開けません。

そういう意味では積極的になれたことで、毎日を新鮮に過ごせるようになり人生がとても楽しくなりました。

これから先、どれだけ便利な世の中になっていくのでしょうか?

もう自分で積極的に情報を集め、行動していかないと最適化した生活は送れないかもしれません。

40代で転職して、常に学ぶ大切さを痛感できたことは最大のメリットだったのではないか。

今はそう思えるのです。

まとめ

大きな会社だろうが関係ない時代

この先、定年まで絶対安泰の会社ってあるのでしょうか?

あったとしても、そこに自分が転職できるのかどうか。

日本の産業を長年支えているクルマ業界だって自動運転や電気自動車になる中で、

この先どうなるのかなんてわかりませんよね?

区役所や銀行だって、もう人が必要じゃなくなっているのはだれもがわかっている事実です。

まして目まぐるしく変わる社会で、どんな世の中になるかなんて予想がつきません。

もちろん転職を勧めているわけではありません

いま働いている会社で頑張るのも結果的に正しいのかもしれません。

どの選択肢が正解なんてことは誰もわかりません。

私がこの記事で言いたかったことは、40代で転職しても遅くないという事です。

実際に私が40才で転職をし、当然デメリットもありましたが良かったと思うことが多かったのも事実です。

私の場合、今まで働いていた会社の常識がいかに非常識だったのかが分かったことや、

新しい職場での将来役に立ちそうなスキルを習得できる事。

登録した転職サイトの担当者と何回も話し合い、今までの経験が生きる仕事を見つけられたこと。

転職しないとわからなかったことばかりで、思い切って転職してよかったと心から思えました。

もし、今の仕事でいいのだろうかと悩んでいる方がいたら、

他にどんな仕事があるのだろうかと探してみるだけもいいと思います。

意外に自分に合う仕事が見つかるかもしれません。

もう自分には転職する勇気も気力もない、という気持ちもわかります。

でも、少しの行動が人生を大きく変えるきっかけになる場合もあります。

自分の視野を少し広げてみるという所からスタートするのもいいですね。

これからの時代、いろんな事にチャレンジできる気持ちが強い武器になるはずです。

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  • この記事を書いた人

しげる

WEBライター&専業ブロガー、ブログ歴4年以上の40代。 Yahooに掲載されている大手メディア2社で毎日記事を執筆! その知見を活かして日常においても「人の役に立つ情報」を提供している。 一男一女の子育て中で東京在住。

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