言葉のかけ方で子供の行動がこんなにも変わる
「何度も何度も同じ事で注意しているのに、
なぜウチの子はちゃんと出来ないの?」
親ならば、一度はそう思った経験ありますよね。
親である私たちは毎日忙しく、同じ事で叱るのは面倒だし正直疲れます。
だから、
このままウチの子は人にうるさく言われないと何も出来ない子として育ってしまうのではないか?
いつまでガミガミ言わないとダメなの?
そう不安に思ってしまいますよね。
親の私たちの小言を言ってしまう心境としては、
- 期待が強い分、
- 将来苦労してほしくない為
- 時間の余裕が無い
などが理由として上がると思いますが、
「子供を感情的に叱らずに自分から行動させるにはどうすればいいの?」
と多くの親が悩んでいるところでもあります。
子供を叱った所であまり効果が無いのは皆さんが実感している事。
まして、私たち親が目で見える範囲での子供の行動だけで判断し叱ってしまうのもあまり良いとは言えません。
なぜなら、子供は親の見えない所で頑張っているかもしれないからです。
そんな時に親に叱られたら「わかってくれてない」とさらにやる気が無くなってしまう可能性も。
そして、子供の行動を親がご褒美などでコントロールしようとするのもいけません。
「これを出来たら、〇〇あげるね」
というご褒美パターン。
逆に
「これ出来なきゃ〇〇あげないよ」
という罰パターン。
など。
その場では即効性があり効果的かもしれませんが、
長い目で見た場合子供の成長の妨げになる可能性があるからです。
だからこそ、つい叱ってしまう言葉を、やる気が出るような言葉に変えるには、
「子供が言われなくても1人で出来るように」上手に自立をサポートするという意識が、
大事なのではないでしょうか。
叱ってしまうその前に、
子供の行動の裏にある理由や気持ちまで注意を払うことが出来れば、
子供たちにかける言葉も違ってくるはずです。
叱らなければ何もやらない
褒めなければ続かない
というのでは、本当の自立もないし成長もありません。
では、実際つい言ってしまう小言をどんな言葉に変換すれば子供の意識は変わるのでしょうか?
よく言ってしまう小言ワード
早くしなさい
いつまで経っても、宿題などに取りかからない時によく言ってしまうフレーズです。
基本的に子供は時間を計算して行動していないので、
親にとってはのんびりしているように感じるんですよね。
だから子供は「早くして」と言われてもピンとこないんです。
そうであるならば、違う言葉を使った方が効果的です。
例えば、宿題をやらなかったら、
「今日はどんな宿題が出たのかな?」
と興味を示すと、少し嫌だった気持ちが軽減されていき「今日はこれ」と説明していくうちに、
気持ちが前向きになります。
また、私たちも用事を始めながら一緒に頑張って終わらせて、「おやつを一緒に食べよう」とか、
「楽しい事をやろう」と声をかければやる気もアップします。
早くしなさいと言ってしまうその前に、
スキンシップを先にするのも効果的なようです。
そうする事で大人の話が耳に入りやすくなるんだとか。
シンプルな方法ですが、意外に効果があったという人も。
ためしてみる価値ありますね。
片付けなさい
子供に何かして欲しい時は、命令口調よりも
「手伝うね」と言った方が自発的に取り組みやすくなります。
「お片付けしなさい」よりも
「お片付け手伝うね」の方が自然と、
主役はあなたとそれとなく伝えることができるんです。
子供にとっても命令された事よりも、
自分の仕事なんだと思えばやる気になれるはず。
最初だけ一緒に手伝えば、後は自然とやってくれるでしょう。
また、「片付けなさい」というのは子供を主体にした言葉ですが、
「掃除したいからおもちゃを片付けてくれるとうれしいな」
と親を主体にすると、パパやママが喜んでくれるならと率先してくれるのが子供というもの。
何度言ったらわかるの?
これもよく言ってしまうフレーズです。
この場合、子供のプライドを刺激する方法も効果的です。
「さっき言った事、忘れちゃった?」
「聞こえてなかったかな?」
など、忘れたとか聞こえてなかったというのは
子供ながらに少し悔しいそうです。
そして、「いま何するんだっけ?」と質問して答えさせるのも効果ありです。
スモールステップという方法
最初から宿題やお片付けをやってくれれば良いのですが、まだ子供のモチベーションが上がらない時は、
目標を細かく細かくして、少しずつテンションを上げていくという方法があります。
- まず、宿題をやる前にゲームをやめれた。
- 机に座れた。
- 一問目をできた。
など、目標を細かくして達成感を感じやすいような言葉がけをしてあげれば、
本人も少しずつやる気スイッチが入っていくと思います。
もし小言を言ってしまって後悔したら
小言を減らそうとしているのは、子供のためでもあり自分が楽になるためでもありますよね?
なので、言ってしまって後悔する必要はありません。
また、叱ったことを取り下げる必要もないですが、言い方が良くなかったと感じたらサラッと謝るのがベターです。
「〇〇の事が心配だったから、つい怒っちゃったの」と言えばお互いが楽になるかもしれません。
子供がもし頑張りだしたら、その努力を認めてあげる
しかし注意点は、簡単に「すごい」などの言葉は使わない事。
なぜなら、子供は褒められなければ頑張れなくなる可能性があるばかりではなく、
褒められなければ自信が持てなくなるかもしれないからです。
心理学的にも、本来子供は出来たことを誉めてもらいたいのではなく、
何かを達成した感情などを親などの好きな人と共有したいだけなのです。
喜びや興奮などといった感情を分かち合う事で自分の居場所があるという感情が生まれ安心するのです。
結果を褒めるのではなく努力したことを認め
達成感や喜びという感情を子供と共感してあげる。
そうしてあげることで、親に言われなくても
やらなければいけないことを自分から出来るようになる子供になるはずです。
さいごに
子供を思う気持ちがついつい小言になり叱る言葉になってしまいます。
そんな時は一度、子供の立場に立って考えてみるのもいいかもしれません。
早くしなさいと言われても、子供にとって時間の概念は無いから伝わらないかもしれない。
それなら違う言葉で伝えてみようと考える。
そして、子供が失敗してから叱るよりも、失敗する前のひと言を心がける。
実践は難しいようですが意外と出来るものですし、慣れてしまえばスムーズに言葉も出てきます。
こんな言葉はどうかなと考え子供の反応を見ながら使ってみるのも楽しいものです。