新型コロナウイルスの影響で卒園式が自粛モードで時間短縮
今年(令和2年)の卒園式は厚生労働省からお達しがありました。
内容を抜粋すると、政府として開催の自粛要請はしないが卒園式や入学式はかけがえのない行事 であるので、もし開催する場合には
- 風邪のような症状のある方には参加しないよう呼びかけ
- 参加者への手洗いや咳エチケットの推奨、可能な範囲でアルコール消毒液の設置
- こまめな換気の実施
- 参加人数を控えること(在園児の取りやめ保護者等の参加人数を最小限とする、保護者を別会場にする)
とあり、各地の区や市のホームページを見ると、これにしたがい卒園式を開催しても時間の短縮 や人数の最小限化などを保育園や幼稚園に要請していました。
ただ、こんな状況で行った卒園式で一番辛かったのは、参加した親や子供ではなく、長いこと一緒に過ごした園児たちの卒園式を自粛短縮モードにすることを決断しなければいけなかった保育園などの先生たち、とりわけ担任の先生だったのではないか?と、参加した卒園式で強く感じました。
保育園や幼稚園での最後にして最大のイベントである卒園式
親、祖父母、在園児や先生、来賓の方々など楽しみにしてくれていた方や関わっている方々が多い中、必要最低限での開催はどの立場から見ても残念でならなかったと思います。
しかし、世間がもうこんなに自粛モードでまさかのディズニーランドまでが休業状態になっているような状況ですので、わが子が通う保育園も先日卒園式が行われましたが親からはもちろん誰からも文句は出ていませんでした。
卒園児たちは正直、自粛モードに関してあまり理解している状況ではなかったと思いますし逆に来賓の方々の長い話が無くなり、式自体の時間が短くなったので子供たちにとっては飽きずに終わったので良かったのではないかとさえ思いました。
先生からみんなに向けたメッセージで涙
卒園児の中には最長で6年間も保育園のお世話になり担任の先生も0歳児から面倒を見ていました ので、ほぼ親と同じ年月を共にすごした子もいました。
それは先生も卒園式には相当な思いがあったでしょう。
自分が育てた園児たちを祖父母をはじめたくさんの人に来てもらい祝ってほしかったでしょう。
先生の表情や言葉からも悔しさや、やるせなさがにじみ出ていて子供たちの歌を聞いている時、 ついこらえきれずに涙する姿に、見ているこちらも涙が出てきてしまいました。
卒園式最後にあったみんなに向けた先生のメッセージは、「卒園式をやれるか分からない状況で 保護者の方々は不安だったと思います。私たち先生も何週間も前から不安で、もし卒園式をやれなったらどうしようとこの日が来るまでとても苦しかったです。
それでも園児のためにと開催してくれた保育園にはとても感謝しています。でも大事な卒園式がこんな自粛モードになってしまい申し訳ありませんでした。」と、涙をこらえきれずに声をつまらせながら話されていました。
本当にやるせない思いだったのでしょう。保護者のこちらも先生に責任は無いのはもちろんの事 、卒園式を行ったことで集団感染してしまうことへのリスクを考えたらむしろ開催してくれた事に感謝しかないので先生と同じ思いで泣けてしまいました。
式自体は短く終わりましたが園庭での記念撮影が終わり、いつでも帰れる状況になっても解散しない子供たちとは別に先生と延々とお話しする保護者の方々を見て本当にこんな状況でも、自粛バージョンだったとしても開催してくれた保育園に再度、感謝の思いがこみ上げてきました。
ただ全国の保育園や学校など開催できない地域があると思うと胸が苦しくなります。
親として一刻も早く状況が良くなるように願うばかりです。