子育て

なぜきょうだいケンカは起きるのか?止め方は?心理学から解決法を見つける。

いつも間にか、きょうだいケンカが起きてしまった!

2人目の子供が産まれた時は、きょうだい仲良くしている所を早く見たい。

仲良く遊んでいる姿を写真でいっぱい撮っちゃうぞ」とか、

同じ服を着させちゃおうかな?

など、親として楽しみが膨らみますよね。

しかし、いざ産まれてみたら、くだらない事でまさかのケンカばかり。

嫉妬はするし、物を取り合うし、「〇〇だけズルい」と比較ばかりするし。

気がつけばこっちは怒ってばっかり。

毎日のようにケンカしているところを見ながら

こんなはずではなかったのに

と、ついため息をついてしまいます。

でも、自分が小さい頃を思い出してみると

やっぱりケンカばかりしていたんですよね(苦笑)

だから本音ではそんな子供達の気持ちもわからなくはない。

ただ、そうは思いつつ大人になっても仲が悪いままのきょうだいにはなってほしくない。

というのが親の切実な願いではあります。

ではなぜ、きょうだいケンカは起こってしまうのでしょうか?

この記事では、幼児教育の現場で使われているアドラー心理学から、

根本的なきょうだいケンカの原因と正しい解決法を探っていきたいと思います。

きょうだいケンカの本当の原因は?

上の子は生まれた時から親の注目も愛情も自分に集まっていました。

だから、上の子はそれが当然という感覚があります。

しかし、2人目が出来た途端に親の関心はそちらに向かってしまいます。

当然、上の子としては面白くありません。

というよりも、小さい子供にとって生きていく上で親の注目がない、

愛情を感じないというのは相当ツラい状態なのでしょう。

もちろん親としては、上も下も変わらず愛情を注いでいるという意識はあるものの、

それをどう感じるかは子供次第なので、親が思っているほど愛情を感じてくれていない場合がある。

そこがやっかいな所なのです。

だから、きょうだいケンカの本質は、親の愛情の奪い合いだと言えます。

上の子にとっては親の愛情を奪い返す。

下の子にとっては親の愛情を渡さない。

という戦い。

その感情が様々なところで、いざこざを生んでしまうのです。

下の子はあえて上の子と違うことで注目を浴びようとする。

上の子に比べすべての能力が低い下の子は生存戦略として、上の子とは違う能力を身につけ、

親の注目を集めようとします。

上の子が勉強が得意なら下の子はスポーツを頑張るというように。

親としても、子供全員を均等に見るのは意外と大変です。

きょうだい、個性が違うという事を理解し育てる

アドラー心理学では、きょうだい比較するのではなく、

その子の特性を見つけ大きく伸ばしていくという考え方です。

上記の理由で、個性も変わってくるきょうだい。

共通点もありますが、同じように見えて実は全然違うのもきょうだいというもの。

上の子が出来るんだから下の子だって出来るはず、という育て方はあまり良くないそうです。

しっかりと子供の個性を見て伸ばしてあげた方が、

お互いが嫉妬したり比べることなく育ってくれるはずです。

親の平等は子供にとっては平等ではない

兄弟ケンカの写真

あまりにもケンカするもんだから、何をするにしても親は均等にしようとします。

しかし、たとえおもちゃにしても、使う時間を平等にしたとしても子供は納得してくれるとは限りません。

昨日、自分の方が少なかったじゃん」と怒りだし、まさかの2日間での累計カウントを主張し出したりします。

平等だと感じるかはどうかは子供の主観だから、やっかいなんですよね。

やはりそこにも親の愛情をきょうだいより、自分のほうが少しでも多く受け取りたいという感情が生まれてしまいます。

なぜなら、その方が安心するからです。

それは自己防衛感とも言え、なかなか消える事はない感情です。

ではここからは、日頃きょうだいケンカをしないようにするにはどうしたらいいか、

そしてケンカした時の対応の仕方を紹介したいと思います。

日頃の接し方

兄弟ケンカの写真

比較しない

やはり、好きなことも得意なことも違うきょうだい。

比較すること自体、意味の無いことなのかもしれません。

そして、苦手なことをきょうだいと比べられたら本人だっていい気はしないものですよね。

あなたの周りにも1人は必ずいるのではないでしょうか?

常に人と自分を比較して、少しでも不平等を感じていたら文句やグチをいう人。

そんなに人と比べてもしょうがなくない?

って思ってしまうくらい、人の事が気になってしまうタイプ。

根底にあるのは、幼い頃からの身近な人への劣等感だったりします。

そうならないためにも、自分は自分という価値観を育てましょう。

競争心をあおらない

親がつい無意識やってしまうのが、このきょうだいで比較して競わせてしまうこと。

私もついやってしまうのがこれで、

歯を磨くの早いのはどっちかな?よーいドン」など、楽しんでやっているつもりでも、

子供達には意外ときょうだいでの競争心を植え付けてしまい、

些細なケンカの元になってしまうこともあるんですよね。

他には、「ほら〇〇ちゃんはえらいね!ちゃんと野菜食べてるよ」など。

確かに競わせると、熱くなってやってくれる場合があるので楽になるんです。

しかし、ムダに競わせるのは諸刃の剣で、

のちのち、ケンカの引き金になることもあります。

ケンカが起きた時の対処法

原則は親が介入しない

なぜなら、子供の問題解決能力が身につかなくなるから。

子育てカウンセラーいわく、

きょうだいケンカは、これから大きくなるにつれて必要になる、

意見の違う人との問題解決能力をつける事が出来る最高の学びとなるそうなんです。

大人の論理ではなく、子供達なりにどう折り合いを付けて、また仲良く遊べるようになるのか。

それを考えさせるいい機会になるんですね。

だからこそ、

親がどちらが正しい間違っているという裁定を下さない

なぜなら上の子は「どうせ自分が怒られるんだ」と思い、

下の子は要領良く自分は悪くないという態度に出るからです。

きょうだいケンカに親が介入してしまうと

大人の理屈を押しつけて根本的な解決にならないのです。

そして、親としてやってはいけないことに、

大声を出して仲裁してはいけない

があります。

私も正直、やっていましたが、

親が大声を出してしまうと、子供同士で何か嫌な事があった場合、

大声を出せば解決すると思って同じようにやってしまう事があるようなんです。

確かに我が家の上の子は、下の子に対して大きな声で威圧する様に言葉を発する時があり

やってしまった」と少し後悔しています。

なので、なかなか難しい時はあるかもしれませんが、きょうだいケンカには極力、

大きな声で制さない方がいいと思います。

どうしても収まらなければ距離を離す

とはいえ、お互いが感情的になりすぎて手が出る足は出る、という状態でどうにもならない場合は、

お互いの距離を離して冷静にさせた方がいいそうです。

そして、落ち着いた頃合いをみて、

お互いの言い分を聞き、「こうして欲しかったんじゃないのかな?」と話してあげるのがベストなんだとか。

その方が親も冷静に対応できますしね。

参考になる日ごろの上手な接し方

1人になった時に特別扱いをしてあげる

どんなにきょうだいを平等に扱っているつもりでも、子供にとっては不平等に感じてしまうこともあります。

親だって、時間が永遠にあるわけではないので、すべてを均等に出来るわけではありません。

であるならば、少しでも1人になった時に特別扱いをしてあげる事が大事になってきます。

何も、おもちゃなど好きな物を買ってあげるとかではなくてもいいんです。

言葉で「〇〇が1番好きだよ」と言葉をかけてあげるだけでもかまいません。

子供は常に親の愛情に飢えているのですから。

たとえケンカをしたとしても、「自分は特別扱いされている」と感じていれば、

大ケンカになりにくい。

実際に子供を育ててみて実感しています。

特に普段、我慢を強いられている上の子に効果がありますね。

上の子にはちゃんと見てるよの伝え方

保育士さんいわく、

〜している〇〇ちゃん」と行動と名前を同時に言うと、

自分のことを見てくれているという安心感につながるそうです。

どうしても出来る事が少ない下の子ばっかりに注意を向けてしまいがちになるので、

この方法はとても効果があります。

また、問題行動が多いと感じたとき、

名前を呼ぶさい「大好きな〇〇ちゃん」というのも効果アリなんだとか。

ぜひ、試してみてください。

お互いを好きだと言葉で認識させる

これは我が家でもよく実践していますが、

きょうだい仲良く遊んでいる時に「ホント〇〇はお兄ちゃんが好きなんだね〜」とか

〇〇は面倒見てあげてエラいね〜」など、

行動を言語化して伝えるようにしています。

そうすれば、感覚的にやっていた事でも、

好きという気持ちが言葉として心に残るからです。

夫婦関係でも「ありがとう」が最高の潤滑油になるのと一緒で、

いい感情を言葉にして伝えてあげる事はすごく大事だと感じています。

さいごに

ちょっとしたことで起こってしまうきょうだいケンカ。

ある程度、親の愛情を奪い合うライバルとお互いを感じてしまうのはしょうがないのかもしれません。

上の子は、下の子の要領の良さに腹が立ち、

下の子は上の子の優秀さに劣等感を持ち、

お互いをうっとうしく感じることもあるでしょう。

しかし、その子供達の感情をわかった上で

上手に対応していけば、「大人になっても仲が悪い」という最悪の事態は避けられるし、

本当に困った時は生涯にわたり助け合える関係も築けるはず。

ケンカの理由は、理屈ではなく親の愛情が欲しいという感情だということがわかりましたね。

子供が感じる平等を与えるのは難しいかもしれません。

しかし、子供が「自分は100%愛されている」と感じてもらえる接し方は出来るはず。

ケンカしたとしても、すぐ仲良くなれる関係性。

これがベストなのではないでしょうか。

  • この記事を書いた人

しげる

WEBライター&専業ブロガー、ブログ歴4年以上の40代。 Yahooに掲載されている大手メディア2社で毎日記事を執筆! その知見を活かして日常においても「人の役に立つ情報」を提供している。 一男一女の子育て中で東京在住。

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